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溶接接合業界ニュース

阪大接合研、アルミ「完全接合」を実現 リニア摩擦接合応用

 大阪大学接合科学研究所の藤井英俊教授、森貞好昭特任准教授らの研究グループは、アルミニウム合金同士の接合で、接合部を母材と同じとみなすことができる「完全接合」の技術を開発。12月7日にオンライン会見を開いた。リニア駆動を利用した「線形摩擦接合」の研究によるもので、接合部が母材と全く同じ硬度を持つことに接合に成功。高強度アルミニウム合金の特性をそのまま生かした構造体が作成できる技術として期待される。
 藤井教授は「接合部が特異点とならない完全接合は類を見ないものであり、産業界で広く利用されることを期待する」と展望を示した。
 これまでの摩擦攪拌接合といったアルミ合金の接合法では、接合部の金属が軟化する熱影響部が生じていた。
 研究グループは固相接合の一つである「線形摩擦接合」に着目し、接合温度を低下させる方法を検討。その結果「接合材同士を大きな圧力で押しつけることで接合温度が低下するという意外な接合原理を発見した」(藤井教授)。
 線形摩擦接合はリニア駆動を利用し、材料同士を押し付け、すり合わせた際に生じる摩擦熱を熱源とする固相接合で、ツールレスでかつ接合時間が1秒程度の高速な加工ができるといった特徴を持ち、アルミ合金をセ氏200度程度の低温で接合することができるとともに、接合温度の正確な制御も可能となった。
 アルミ接合部は母材と全く同じ硬度を持つことから、接合部が「特異点」とならず、母材と同等と見做すことができるため、高強度アルミニウム合金の素材の特性をそのまま生かした接合構造体を得ることができる。
 本紙の取材時に対し藤井教授は「本技術は銅の接合にも使用可能」とした上で、「601合金という軟化しやすい材料に継手効率100%で接合できたことに価値がある。設計の概念を根本から変えることができる」と期待を示した。


提供元:産報出版株式会社

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