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溶接接合業界ニュース

東成エレクトロビーム、X線CT装置を導入・溶接・レーザ加工の品質保証

 「溶接・レーザ加工を受託するだけでなく産業界でニーズが高いCT検査を自社で行うことは、品質保証に対する付加価値を高めるとともに、リードタイムの大幅な短縮に繋がる」と語るのは東成エレクトロビーム(東京・西多摩郡瑞穂町)の上野邦香社長。電子ビーム溶接(EBW)、やレーザ加工の受託加工のジョブショップの老舗として知られる同社は産業用X線コンピューター断層撮影装置(CT)「phoenix v|tome|x c450」(日本ベーカーヒューズ社製)を導入し、受託加工でEBWやレーザ加工を適用した製品のCT検査を内製化。10月から同機によるCT検査のみを行う受託検査サービスも開始した。
 同装置はミリスケールでの3次元測定が可能で、500×1000?までのワークの測定に対応。内部形状および、寸法や肉厚などを測定できるほか、今まで破壊しなければ検出することが困難であった凝固後の溶接部に生じたブローホールであるポロシティなどが製品内部の溶込みが深い部分で発生していても検出できる。
 導入の効果について上野社長は「当社はEBWやレーザ加工の受託加工事業を行っているが、当社が担当していない工程で欠陥が生じた場合でも、当社の加工に問題はなかったと検証する手段が少なかった。同機の導入によりCT検査を内製化することで当社の溶接品質を証明するデータを残すことが可能となった」と語る。
 同社では5月に同機を導入し、ユーザーの同意のもとで製品を同機で撮影するなど実績を重ねながら専任の検査技術者を育成し、10月にはCT検査のみを行う受託検査サービスを開始した。
 加工後に破壊せずに撮影のみで溶接部や製品内部の詳細が可視化できるCT検査のニーズは以前から高く、ユーザーからの要望があれば受託加工後にCT検査を外部業者に委託してデータを取得していたが、加工後の検査を外注することはリードタイムが長くなる要因となっていた。同機を導入し、CT検査を内製化したことでリードタイムは半減するなど受託加工事業においても活用が進んでいる。
 また、外注でCT検査を行うと「溶接やレーザ加工のコストを上回るケースもある」(上野社長)というほど高価であり、内製化することでこうしたコストを抑える狙いもあるようだ。
 CT検査のコストは同社が受託検査サービスを事業として展開していく上でも課題の一つであり、上野社長は「サービス開始に対する反応は大きく、産業界におけるCT検査のニーズの高さを実感している。一方で受託検査費用によって、製造コストの高騰を懸念するユーザーも多い。今後はユーザーのニーズにあわせて、サブスクリプション方式のような定額でCT検査を利用できるオプションも用意することでサービスの利用を促していきたい」と今後の計画について語る。
 現在、同社では同機によるCT検査の有用性をユーザーに認識してもらうために、1社、1サンプル、1照射までのトライアルキャンペーンを実施している。


提供元:産報出版株式会社

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