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溶接接合業界ニュース

石川県工業、公設施設初ブルーレーザを導入、肉盛積層と溶接実験用に

 石川県工業試験所(金沢市)に青色半導体レーザ(ブルーレーザ)を搭載した肉盛積層装置が導入された。肉盛だけでなく、溶接実験にも利用できる。公設施設にブルーレーザが導入されたのは初めてとみられ、担当の舟田義則主任研究員は「装置を広く使ってもらうのが我々の使命。いろいろな実験で試してほしい」と呼び掛けている。
 発振器は島津製作所、装置は村谷機械製作所製。経済産業省の「地域未来オープンイノベーション・プラットフォーム構築事業」で導入された。
 県工業試験場は大阪大学接合科学研究所の塚本雅裕教授らと共同で金属積層技術の開発に取り組んでおり、今回導入された装置には、共同研究で開発された複数のレーザ光を1本に束ねる「マルチビーム」が使われている。同試験所には半導体レーザの肉盛り積層装置が導入済で、昨年4月から一般への実験利用が開放されている。
 自動車の電動化に伴って電気伝導率のいい銅の溶接ニーズが高まっているが、銅は熱伝導率も高いために熱影響が出る溶接が難しく、熱影響の少ないレーザでの溶接が模索されている。そこでレーザ熱がより銅に吸収されやすい(熱影響が出にくい)短波長のブルーレーザが有望視されており、現在の溶接のトレンドの一つになっている。


提供元:産報出版株式会社

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