会員登録 ログイン

ホーム > 溶接接合業界ニュース > 溶接設備、過半が老朽化、2020年ものづくり白書で溶接事例

溶接接合業界ニュース

溶接設備、過半が老朽化、2020年ものづくり白書で溶接事例

 設備導入から15年以上経過している溶接機・溶断機の比率が、1994年調査時の約3割強から、2018年では5割弱まで達していることが判明し、10年以上を入れると約7割に達しているなど、溶接機の老朽化率が進んでいることが浮き彫りとなった。政府がこのほど発表した2020年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術の振興施策)によると、2018年12月の日本機械工業連合会の調査では、金属工作機械、第二次金属加工機械、鋳造装置では、5割から8割以上の設備が導入から15年以上を経過していることが明らかとなり、ものづくり産業における設備の老朽化が大きな課題になっている。
 経済産業省、厚生労働省、文部科学省の3省合同でまとめた同白書では、新型コロナウイルスの感染拡大や米中貿易摩擦などで製造業が大きな変化を迫られるなかで「我が国製造業がとるべき戦略を提示した」とし、状況の変化に対して企業が迅速かつ柔軟に対応する能力である「企業変革力(ダイナミック・ケイパビリティ)」が重要になると指摘。なかでもポイントとして「デジタルトランスフォーメーションの推進」「設計力の強化」「人材強化」を挙げ、それぞれ事例を挙げながら具体例を示した。
 ものづくり人材の確保をテーマとした調査の中では、デジタル技術を活用する企業の多くが、今後は「ICTなどのデジタル技術を組み込んだ設備・機器等を利用する知識」を持った人材が重要になってくると回答。
 同じ調査の中で、デジタル化の進行によって、主力製品の製造に5年後も重要となる作業内容については、「製缶・溶接・板金」とした回答が65・8%と全職種の中でもっとも高かった。
 また、溶接関連企業の事例紹介としては、コマツの建設機械製造の見える化システムを紹介。溶接工程におけるアークの発生時間を把握することで改善につなげた点や、協力工場の生産性も見える化システムにより向上させた取り組みを紹介した。
 中小企業におけるデジタル技術の実践例としては、航空宇宙産業や鉄王、自動車部品の溶接加工を行うワールド山内(北海道北広島市)を紹介。同社は工場内のWebカメラによる作業者の動きの把握や生産設備の24時間自動運転による多品種少量生産に取り組んでいる。今後はWebカメラにAI機能を取り入れ、作業段取り時間の短縮や遠隔地と本社工場をインターネットでつなぐ取り組みや、デジタル化を進め、ロボットと作業者が共存できるものづくり現場を構築するとの方針を示した。
 また、女性のものづくり人材育成事例として、三条テクノスクール(新潟県三条市)における「溶接女子」を紹介。溶接科に女性指導員が誕生したことをきっかけに、女性目線での溶接組立技能の講習を行うなどした結果、2016年からこれまでに50人を超える女性溶接技能者を育成した成果を報告した。


提供元:産報出版株式会社

溶接接合業界ニュース一覧ページへ

このページのトップへ