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豊電子工業、銅溶接ロボットシステムを開発

豊電子工業(愛知県刈谷市、盛田高史社長)はこのほど、青色半導体レーザの溶接ロボットシステムの受注を開始した。従来のレーザでは反射して難しかった銅の溶接を実現する。同社は今後、第2工場(愛知県刈谷市)に同ロボットシステムを導入し、テスト加工の受託も本格化する。仕様により異なるが価格は3500万円(税別)から。3年後に年間20台の販売を目指す。
 レーザ発振器には、ビームの安定性などを高く評価し、同社が2012年から協業している独レーザーライン社製を搭載している。ブルーレーザのため、波長は450ナノと一般のファイバーレーザの半分程度。反射性が高くレーザでの加工が難しいとされてきた銅への吸収率が50%以上と、従来レーザより約10倍高い。
 同社が導入した青色半導体レーザは、レーザーラインの日本における販売第1号となる。同ロボットシステムでは、加工ノウハウを蓄積するとともに、システム面から操作性を容易にしていき、加工対象物(ワーク)に最適なシステムをユーザーに提案する。新型コロナウイルスの終息後に、同社は展示会の開催を予定している。
 同社は、表面改質システムなどを得意とするロボットシステムインテグレータ。昨年末の連結売上高は約180億円。溶接分野は昨年より専任開発者を増やし注力している。アルミ溶接ロボットシステムの事業化も準備中で、将来は新事業の溶接ロボット事業で年商20億円を目標とする。
 溶接分野への注力の背景として、近年の電気自動車(EV)の普及にともない、導通部品や軽量化を目的に締結部品レス化した銅の使用量と溶接箇所が急増している。自動車産業は溶接工程の大部分を自動化しているため、EV用の銅溶接であっても、ロボット化・システム化は喫緊の課題だった。
 また、世界的な二酸化炭素排出規制や燃費規制の強化などをうけ、日本のみならず欧米の自動車メーカーも、従来車から環境対応車への移行が求められている。二酸化炭素排出量の少ない電気自動車(EV)では電池、モータの巻線やロータ、配線、導体棒(ブスバー)、充電設備などにおいて銅需要の拡大が見込まれる。
 石油天然ガス・金属鉱物資源機構の予想では自動車産業における銅の使用は17年に18万5000? だったのに対し、27年には174万?に拡大するとされている。日本は自動車産業が盛んなこともあり、銅溶接のシステム化には注目が集まる。


提供元:産報出版株式会社

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