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国交省、革新的造船技術に補助金

 国土交通省は3月16日、海事生産性革命 (i―Shipping) の一環として、造船工程における生産性向上を目的にIoTやAIなどを活用した革新的な造船技術の研究開発を支援に基づく、2019年度補正予算による先進船舶・造船技術研究開発費補助事業(革新的造船技術研究開発)の補助金交付先を決定。6件の研究開発テーマが選ばれた。
 6件のうち東京大学、小池酸素工業、新来島どっく、名村造船所が実施する「造船工場の見える化システムの開発基盤モニタリング・プラットフォームの構築と造船工場へ本格適用するための試験研究」は、現場の機器の異常監視や故障の予防、工程の見直しなどに活用することで、建造作業を効率化するため、船舶の建造工程の進捗や問題を一元化してリアルタイムに把握する「見える化」に関する技術を開発するもの。
 今回の事業ではAIなどを用いた画像解析技術の高度化やICTを活用したスマートな溶接機器などの開発を進め、これらを造船現場で実証する。
 具体的には、溶接士が使用する溶接機(電源)の電流・電圧およびこれらのデータから得られるアークタイム率、切断機の稼働状況、今年度開発するスマート溶接台車の走行距離・速度などのデータを開発技術である「見える化システム」に送り、そこで得られたデータをAIによってリアルタイムに分析し、現場の機器の異常監視や故障の予防、工程の見直しなどに活用することで、建造作業の効率化を目指す。
 なお、このほかの採択事業は、次の通り(カッコ内は実施事業者名)。
 ▽新設計船からの工程計画の見える化による工数削減(臼杵造船所)▽ICTによる船舶向けウインチの生産性向上システム開発(SKウインチ)▽造船現場のモニタリング技術とデータ活用基盤の構築(ジャパン マリンユナイテッド)▽内航船の建造上流工程のICT化に関する研究開発―手戻り低減による建造工程の効率化(鈴木造船)▽先進技術を利用した鋼板管理技術の開発(三井E&Sマシナリー)


提供元:産報出版株式会社

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