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溶接接合業界ニュース

新幹線、日本車両が累計4千両達成

◇アルミ中空材にFSW◇
日本が世界に誇る最先端技術「新幹線」。そこには様々な最新技術が使われているが、ダブルスキン構造を持つアルミ中空押出形材の接合には、先端溶接技術であるFSW(摩擦攪拌接合)が使われている。日本車両製造は8月2日、新幹線の製作累計数が4000両を達成した。
 アルミ中空押出形材は、段ボールのようなハニカム構造を持つことが特徴。これをならべてパネル状にして構造部材として使用する。700系新幹線では屋根構体や客室側構体などに適用され、N700系では、車端部の側構体や妻構体へと適用が拡大している。骨部材と外板を組み合わせる構体と比較して、部品点数を大幅に削減でき、溶接の直線化によって自動化を容易にするメリットがある。
 ただ、アルミ中空押出形材は幅60cmまでの部材しか製造できないため、同部材を溶接して必要な大きさのパネルにする必要があるが、同部材は表面と裏面の間がハニカム構造の中空状になっているため、同部材を溶接するには表面と裏面の両面を溶接する必要がある。また、新幹線の全長は約25mで、この長尺溶接への対応が求められる。
 そこで自動化が容易で効率の良い溶接ができ、最高到達温度が融点に達しない固相接合の原理で接合することから熱影響が少なく、ブローホールや凝固割れの発生がないため接合品質を安定させることができ、外観品質も良好である??などのメリットが評価され、FSWは新幹線をはじめとするアルミ車両構体に広く採用されるようになった。
 日本車両製造では新幹線量産車両にFSWの適用がはじまったのは、2003年の側カウルと呼ばれる床下機器カバーからであり、シングルスキンからダブルスキンへと形材の構造が変化したことが切っ掛けのようだ。
 同社の新幹線の歴史は50年以上になる。同社は1962年に飛行機と自動車の時代という風潮のなか、「夢の超特急」新幹線を試作。64年に東海道新幹線「ひかり」向け量産新幹線電車0系を完成させた。ここから新型車両を次々と製作し現在に至る。 
 世界最高レベルの日本新幹線システムへの評価に合わせて、日本車両の品質への評価も高まり、4000両の記録は国内メーカーとしては最多。今後も安全・快適・環境にやさしい製品づくりを目標としている。
 同社の取り組みは、新幹線をはじめとした鉄道車両、物流を支える輸送用機器・橋梁、街づくりに不可欠な建設機械、発電機、国内の農業を支える営農プラントと多岐にわたる。高速交通機関である超電導リニアの開発など、次世代への研究にも積極的に取り組み、120年以上の歴史で培った、重厚、長大な機器を中心に企画開発・製造、豊かな人間環境づくりをめざし、人の暮らしを支える事業の展開を目指す。


提供元:産報出版株式会社

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