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溶接接合業界ニュース

熊本城復旧にJFEスチールの溶接技術適用

◇箱形断面柱角部に「超狭開先J―STAR溶接」
JFEスチールは5月9日、同社が開発した高施工性CO2アーク溶接技術「超狭開先J―STAR溶接」が、熊本城天守閣復旧整備事業のうち、大天守6階鉄骨造の主要構造物である溶接組立箱形断面柱の角部溶接に採用され、建て方が完了したと発表した。
 熊本城天守閣の大天守6階は鉄骨造で、小径角形断面の柱材が用いられている。この柱材には、4枚の鋼板を箱形に組み合わせてその角部を溶接する溶接組立箱形断面柱が使用されている。
 溶接組立箱形断面柱の角溶接には、通常、施工効率に優れたサブマージアーク溶接法が用いられるが、溶接入熱が大きいため、特に小径角形断面の柱材の場合には溶接変形が大きくなるという課題がある。また、溶接入熱の小さいCO2アーク溶接法が用いられる場合もあるが、溶接積層数が多く施工効率が著しく低くなるという課題があり、高施工性と溶接変形抑制を両立できる溶接技術が広く要望されていた。
 そこで、同社は、高施工性CO2アーク溶接技術「超狭開先J―STAR溶接」を開発した。本溶接技術は、「J―STAR溶接」を活用し、溶接ノズル構造の最適化により、開先の断面積を従来の約半分まで小さくすることができる。この超狭開先化により、溶接変形抑制および溶接施工期間短縮を達成可能とした。
 熊本城天守閣復旧整備事業においては、同溶接技術のメリットが高く評価された結果、熊本県の鉄骨ファブリケーター、永井製作所で同溶接技術を用いた溶接組立箱形断面柱が製作され、大天守6階鉄骨造に適用された。
 「J―STAR溶接」は、アーク安定剤として適量の希土類金属を添加した溶接ワイヤを用い、極性を従来とは逆のワイヤ側をマイナスとした炭酸ガスアーク溶接方法。指向性が強く安定した円錐状アークの形成と、溶融ワイヤ(溶滴)の微細化による連続的かつ安定した溶接(微細スプレー移行)の実現により、スパッタ発生量の大幅な低減と深い溶込みを得ることができる。
 熊本城天守閣復旧整備事業の概要は次のとおり。
▽事業場所=熊本市中央区本丸地内
▽発注者=熊本市
▽施工会社=大林組
▽事業期間=2016年12月?2021年3月
▽構造=鉄骨鉄筋コンクリート造、一部鉄筋コンクリート造、鉄骨造/地上6階、地下1階
▽延床面積=3068・3平方m


提供元:産報出版株式会社

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