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溶接接合業界ニュース

ダイヘン、高能率ティグのハンド仕様発売

 ダイヘンはこのほど「プラズマジェットティグ」(PJ―TIG)のハンド仕様を発売した。PJ―TIGは、独自のトーチ構造により高いアーク集中性を実現し、高能率・高品質なティグ溶接を可能とする。
 EV用モータに使われる微細な銅部品をはじめ、亜鉛めっき鋼板の高品質・高能率な接合に威力を発揮する。ロボットと組み合わせた自動機仕様を先行発売しており、EVのモータ部品などの精密接合に向けて、レーザ溶接よりも低コストのシステムとして注目を集めていた。既存のティグ溶接をベースとした設備構成でシンプル・低コストなことも同製品の特徴で、より手軽に使えるハンド仕様の発売により、ティグ溶接を行う幅広いユーザーへの浸透が期待される。
 PJ―TIGは、独自構造のトーチでタングステン電極の周囲にインナーガスを高速で流すことが特徴。これによりアークの集中性を高め、最大2・7倍の深い溶込みが得られる。溶接時間が短縮され消費電力の削減に寄与するほか、融合不良など欠陥の抑制、溶接開始部の接合のスムーズさ向上、トーチ操作のストレス低減にもつながる。
 例えば、亜鉛めっき鋼板の溶接に有効で、高速なインナーガスが亜鉛蒸気を吹き飛ばし、トーチ消耗品へのダメージを大幅に軽減する。電極を交換せずにティグ溶接の最大6・5倍の溶接長を安定して溶接でき、ランニングコストを大幅に低減する。
 このほか、熱伝導率が高く溶接の難しい銅やアルミ合金などでも高品質・高能率な溶接が可能だ。ステンレスの溶接で課題となる熱ひずみや溶接焼けの抑制にも寄与する。 
 同製品は専用溶接トーチ、Welbeeティグ溶接電源、ガス制御装置――からなり、通常のティグ溶接機に近い感覚で導入できる。トーチ部品を交換すれば通常のティグ溶接としても使え、使用環境や継手形状などに合わせて使い分けられる。

 


 


提供元:産報出版株式会社

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