溶接学会(才田一幸会長)は、2022年度溶接学会各賞を決定した。溶接の学術に顕著な功績があり、学会事業に多大な貢献をした者に授与する溶接学会賞は前溶接学会会長の廣瀬明夫氏(大阪大学)が受賞した。
溶接技術の発展に顕著な功績を残した者に授与する功績賞は山岡弘人氏(IHI)が受賞した。溶接の学術に関し優秀な業績を上げた者に授与する業績賞は塚本雅裕氏(大阪大学)が「先進レーザ溶接・接合技術の研究開発」により受賞した。
長年にわたり溶接技術の開発または応用普及に貢献し、後進の教育や指導・育成に貢献した者に授与する佐々木賞は児玉真二氏(日本製鉄)が「アーク溶接プロセスおよび材料技術の開発ならびに後進の指導・育成に貢献した功績」、藤本光生氏(川崎重工業)が「新溶接・接合法の開発・導入と実製品適用の推進、ならびに後進技術者育成に貢献した業績」により受賞した。
論文賞は松尾孟、加茂孝浩、大丸成一(日本製鉄)の3氏が「低炭素鋼溶接金属におけるアシキュラーフェライトのブロックサイズに及ぼすCとCrの影響」により、庄司博人(大阪大学)、速水俊広(小松製作所)、森浩基(日揮グローバル)、尾嵜健人、永木勇人、大前暢、佐合大(高田機工)、大畑充(大阪大学)の8氏が「橋梁用ノックオフボルトのシミュレーションベース破壊制御設計」により受賞。論文奨励賞は岩田匠平氏(ジーテクト)が「レーザ・アークハイブリッド溶接における溶接ビード安定形成に関する一考察」、武岡正樹氏(川崎重工業)が「スクラビング複動式摩擦攪拌点接合継手における異種金属接合界面の局所特性と微細構造の解析」により受賞した。
各支部で学術研究や教育活動に貢献した者に授与する溶接学術振興賞は、小野数彦 氏(小松製作所)が受賞した。溶接プロセスの技術開発と応用に貢献した者に授与する妹島賞は成田竜一(三菱重工業)渡辺俊哉(同)石出孝(同)の3氏が「フリンジプロジェクション技術の活用によるレーザパウダーベット式金属3D積層造形の品質管理技術の開発」により受賞した。
この他各賞の受賞者を含め、4月25日にオンライン開催する溶接学会総会時に表彰を行う。
提供元:産報出版株式会社