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溶接学会秋季全国大会、3年ぶりの対面開催

 溶接学会(才田一幸会長)は9月8日から10日の3日間、島根県松江市のくにびきメッセ(島根県立産業交流会館)で2022年度秋季全国大会を開催した。才田会長は3年ぶりの対面形式を実現した関係者の協力に謝意を示したうえで「人的ネットワークの構築に向け、本大会を最大限生かしていただきたい」と語った。
 日本溶接協会、日本機械学会中国四国支部が共催、島根・鳥取・岡山・広島・山口各県溶接協会と日溶協中国地区溶接技術検定委員会が後援し、松江では36年ぶりの開催となった今大会は「170件の一般講演をはじめ、フォーラム、ワークショップ、技術セッション、懇親会など『フルメニュー』で、久しぶりに充実した企画が満載」(才田会長)。全国から対面開催を心待ちにしていた425人が参加した。
 一般講演は、従来のプロセス別に加え、業界セッションを企画。最大規模の自動車は、抵抗スポット溶接、ろう付、レーザ溶接、アーク溶接、異材接合、FSWなど八つのセッションを設けた。
 2日目のワークショップは、「現場で使える溶接技術の基礎と最新動向」と題して、93人が参加。3日目の技術セッションは、「日本の製造業におけるデジタルものづくりの最新動向」と題して、147人が参加した。
 特別講演「日本刀と相変態」の講師を務めた島根大学次世代たたら協創センターの森戸茂一教授は、先端金属素材グローバル拠点であるたたら協創センターが創設され、「ゆくゆくは航空機ジェットエンジンまで島根でつくろう」という新規プロジェクトや、来年4月の工学系新学部「材料エネルギー学部」設置の動きにつながるなど、学内で起こした様々な「相変態」を紹介するとともに、広範なデータを示しながら日本刀作刀時の相変態を類推することができるようになってきた」と結んだ。
 初日夕刻、82人が参加した懇親会の冒頭、濱田邦裕中国支部長(広島大学)は「中国支部で全国大会のリスタートを切ることをありがたく思う」と述べるとともに「安全、衛生面を一番に考え準備した」と挨拶。松江市の能海広明副市長は島根大の新学部にふれ「産学官一体となって最先端の金属素材を開発する新学部設置の発表にあわせて、各位を松江市に迎えられたことをうれしく思う」と話した。
 才田会長(大阪大学)は、人と人とのネットワーク構築のために重要な役割を担う全国大会の対面開催が復活したことに胸をなでおろすとともに、感染防止対策に多大な協力を得た関係各位に謝意を表明。この後、日本溶接協会の水沼渉専務理事の温度で乾杯した。


提供元:産報出版株式会社

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