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日本溶接協会総会、7月 IIW年次大会に尽力

 日本溶接協会(粟飯原周二会長)は6月8日、東京・文京区の東京ガーデンパレスで、2022年度定時総会を開催した。粟飯原会長は「溶接技能者試験の受験者数はコロナ前の水準11万人台に回復をした。各事業でサステイナブルな体制に移行を図った」とするとともに、今年度の注力事業として7月に東京で開催する国際溶接学会(IIW)年次大会を挙げ「18年ぶりの日本開催となる。同時期開催の国際ウエルディングショー会場でのコンセプト展示など、新しい形式での年次大会・国際会議を世界に発信する」と方針を掲げた。
 総会後の理事会で第38期会長に再任した粟飯原会長は総会と会見で「20年からのコロナ禍の影響が協会事業にも大きな影響を与えた。この会場で総会を行うのも3年ぶり。認証事業やオンライン申請の『e―Weld』、IIW年次大会など、多くの方にご協力をお願いしたい」と述べた。
 22年度事業はIIW年次大会・国際会議を7月17日から東京で開催する。カーボンニュートラル実現と溶接接合技術などを主要テーマに、同時期開催の国際ウエルディングショー内の特設会場でコラボ展示を行う。
 溶接技能者評価試験の受験申込みのWEB申請を柱とする「e―weld」は、昨年11月からの北陸地区での先行実施に続き、4月から全国実施を開始した。粟飯原会長は「ここまでは比較的順調に移行をしているが、様々な意見を聞きながらより良いものにし、受験者サービスにつなげる」と述べた。今後、溶接管理技術者資格のWEB申請化にも着手する。
 全国的な溶接士不足の中、特に若年層、女性、外国人などを対象に溶接人口拡大に向けた取り組みを図る。
 溶接技能者教育は初心者向けと専門家教育の両面で取り組む。初心者向けは被覆アーク溶接、半自動溶接、ステンレス鋼溶接の3種目の学科を中心とした講習会を全国の指定機関を窓口として行う。専門家教育は厚生労働省から一昨年に受託した就職氷河期世代向けの短期資格取得支援事業を全国で開催する。
 若年層への訴求として高校生ものづくりコンテスト全国大会(主催・全国工業高等学校長協会)の溶接種目(公開競技)への参加支援、溶接接合工学振興会による工業高校への溶接機寄付事業への参画を継続する。
 第67回全国溶接技術競技会東北地区青森大会を9月に開催し、溶接技能の向上と普及につなげる。国際協力活動はアジア溶接連盟を通じて、JIS溶接技能者認証とWES溶接管理技術者のアジアでの普及を図る。
 調査研究活動では溶接ヒューム特化則関連の呼吸用保護具の選定やフィットテストなどに関する、適切な情報の周知を行う。3D積層造形技術委員会による金属AM実用化に向けた共通基盤の確立に向けた活動を行う。
 溶接の知名度向上とイメージアップを目的とした広報活動を強化し、youtube動画やパンフレット配布での周知を行う。 
 21年度事業報告で、認定・認証事業は溶接技能者受験者数は11万746人(前年度比10・2%増)とコロナ前の19年度の水準に回復した。溶接管理技術者と外国人技能実習生19年度の水準に達していない。


提供元:産報出版株式会社

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