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溶接接合業界ニュース

特定技能溶接士3割増の約3千人超に

 出入国在留管理庁は2月25日、在留資格「特定技能」を持つ外国人が昨年12月末時点で前年同期比約3倍増の4万9666人だったと発表。このうち溶接士として日本企業で働く特定技能資格保有者の総数は昨年12月末時点で3390人(昨年同期比292・4パーセント、構成比6・8パーセント)となった。コロナ禍で海をまたいだ人材の行き来が制限されている。そこで、慢性的な人手不足が続く14産業分野に外国人材の受入れるための「特定技能の資格取得」が注目されている。同制度は上限5年まで雇用を延長できるため、従来、外国人材が日本企業で働くための技能実習制度と合わせることで、外国人材は、最大10年日本での労働期間を確保することができる。


 溶接を主業務とするのは14項目ある「特定産業分野」のうち素形材産業分野産業機械製造業分野、電気・電子情報関連産業分野、造船・船舶用工業分野の4分野。その内訳は、素形材産業分野683人(同167・4パーセント)、産業機械製造業分野1425人(同364・4パーセント)、電気・電子情報関連産業分野60人(同500パーセント)、造船・船舶用工業分野1222人(同351・1パーセント)。特に産業機械製造業分野、造船・船舶用工業分野で各1000人近く増加している。
 4分野のうち素形材産業分野で溶接事業を営む神奈川県綾瀬市にある大場工業所も、従業員の約60パーセントが外国人技能実習生にあたる。
 同社の大場洋美会長は「帰国できたとしても世界中がコロナ禍であることに変わりはないため、日本で仕事を続けることができることで救われる外国人も多いだろう。また、当社のように外国人技能者が軸となり溶接事業を営んでいる企業は、新規の採用よりも雇用延長の方が安心できる。双方にメリットがあるため、多くの企業は特定技能資格による雇用延長を図るだろう」と話す。
 また、「溶接は習熟するのに時間がかかる技術のため、3年で帰国することが決まっている人材の場合、熟練技能者が後ほど修正することができる初歩的な領域の溶接作業だけを任せるという形態にならざるを得ない。どんな理由であれ、計8年勤務する可能性が高い人材であれば、高度な溶接技能を指導することができるため、相互的なメリットも生まれる」(大場会長)
 一方で、厚生労働省の昨年10月末時点の発表では外国人技能実習生は2020年比で12・6パーセント減少している。特定技能が企業・外国人双方にメリットがある雇用延長とはいえ、もともとの技能実習制度を使った入国者が減少している以上は、近い将来、国内で働く外国人材が減少するタイミングが一度は訪れることが想定される。
 各溶接事業所は、「現存している日本人技能者の多能工化」「自動化による省人化」「事業の選択と集中」など、迫るタイムリミットに向けて方針を定めることが求められる。


提供元:産報出版株式会社

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