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溶接接合業界ニュース

JFEスチール、狭開先溶接システムが機械振興協会会長賞

 JFEスチールが開発した「高能率超狭開先溶接システム」がこのほど、機械振興協会(釡和明)会長)主催の第56回機械振興賞で機械振興協会会長賞を受賞した。
 同システムは溶接工程を大幅に合理化できるシステムで溶接施工能率の大幅な向上を通じて、工期短縮や施工コスト低減に加え、エネルギー使用量や二酸化炭素排出量の削減も可能となる技術。
 溶接能率を向上させるためには、溶接を行う母材間に設ける開先を狭くすることで、溶接を合理化する狭開先溶接が有効とされているが、スパッタの発生や溶込み不足などによって、健全な溶接部を得ることが難しいという課題があった。
 同システムは極低スパッタ、安定したアークと深い溶込みを特長とする「J―STAR溶接」と、溶接部の積層方法や開先形状の最適化および溶接ワイヤ曲率のコントロールを組み合わせることで、狭開先よりもさらに狭い「超狭開先」でも、溶接欠陥の無い健全な溶接部を得ることができる。開先断面積を従来の約3分の1に縮小することで、板厚100ミリの溶接でパス数を103パスから31パスに削減するなど溶接工程を約3分の1に合理化することに成功した。
 J―STAR溶接のJ―STARは「JFE Spray Transfer Arc」の略で、アーク安定剤として適量の希土類金属を溶接ワイヤに添加し、極性を従来とは逆のワイヤ側をマイナスとしたマグ溶接方法。指向性が強く安定した円錐状アークの形成と、溶滴の微細化による連続的かつ安定した溶接の実現により、スパッタ発生量の大幅な低減と深い溶込みを得ることができるのが特徴とする。
 実施工にあたっては、永井製作所およびヤマネ鉄工建設と共同で、溶接施工技術を確立した。既に、熊本城復旧整備事業や首都圏のオフィスビルなどに適用されており、建設現場での溶接施工能率の大幅な向上に貢献する。
 機械振興賞は、我が国機械工業における技術開発の一層の促進を図るため、優秀な研究開発およびその成果の実用化によって、機械産業技術の進歩・発展に著しく寄与したと認められる企業・大学・研究機関および研究開発担当者に対して毎年与えられる。同社の同賞の受賞は4年連続11回目となった。


提供元:産報出版株式会社

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