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溶接接合業界ニュース

現代の名工、溶接関係はアーク溶接工の照井氏ら9人

 厚生労働省は11月5日、現代の名工を発表。アーク溶接工として三菱重工業の照井和浩氏、山九八幡支店の野崎孝文氏が選ばれたほか、自動車板金工や配管工などとして溶接関係の仕事に携わる7人の技能者が選ばれた。
 この表彰制度は、卓越した技能者を表彰することで広く社会一般に技能尊重の気風を浸透させ、技能者の地位や技能水準の向上を図るとともに、青少年がその適性に応じ、誇りと希望を持って技能労働者となりその職業に精進する機運を高め、広く技能者の模範として将来を担う優秀な技能者の確保・育成を進め、優れた技能を次の世代に継承していくことを目的に毎年実施しているもの。今回は、金属溶接・溶断・めっき工、その他の金属加工等の職業部門、金属材料製造の職業部門、金属加工の職業部門など20職業部門から150人が現代の名工に選ばれた。
 溶接関係の表彰者ならびに功績は次の通り。
 ▽照井和浩氏(アーク溶接工、三菱重工業日立工場)火力・水力タービンの構造品の溶接を中心に卓越した技術・技能を持つ。高度な溶接や技術が必要とされる高クロム財など、材料の特性に合わせた溶接条件の適正化や水力発電設備の心臓部となる水車ランナ製作において多大な功績を挙げた。技能五輪溶接職種の選手としての経験を生かし、技能五輪選手の指導育成に携わるほか、茨城大学工学部の講師として溶接の実技指導を行い、未来のエンジニアを育成するなど、地域貢献にも尽力している。
 ▽野崎孝文氏(アーク溶接工、山九八幡支店)腐食性の強い化学薬品の存在下で高温高圧、高速流動、結晶粒子の衝撃など、過酷な環境にある化学装置に使用されている耐熱鋼などの補修溶接で培った経験を生かし、材質・作業条件に応じた工夫を凝らし無欠陥で施工できる。1998年度には日本溶接協会主催の全国溶接技術競技会で準優勝し、技能が国内トップレベルにあることを証明した。現在は、後輩の指導を積極的に推進し、福岡県溶接技術競技会などの社外・社内競技会において入賞者を数多く輩出している。
 ▽前田浩氏(配管工、東芝エネルギーシステムズエネルギーシステム技術開発センター)火力および原子力発電所向け熱交換器および配管などの溶接・組立作業において幅広い知識と卓越した技能を持つ。その技能を生かし、現在は水力発電機器の研究開発部門で実験機の溶接組立・配管・仕上げ作業に従事。研究技術担当者と共同で実験装置開発から組立までを行い、研究リードタイムの短縮など改善活動による機器の品質向上に大きく寄与している。
 ▽飯田孝義氏(金属特殊加工機工、三菱重工業神戸造船所)32年にわたり舶用ディーゼルエンジン・潜水艦部品・原子力発電プラント機器の機械加工作業に従事し、高い技能と豊富な知識・経験で多くの工事を完遂させてきた。近年は国際核融合実験炉(ITER)の超大型コイルの機械加工方案を考案し、総重量が300?を超える大型溶接構造物を世界で初めて完遂した。
 ▽重藤勉氏(自動車板金工、トヨタ車体富士松工場)板金工程で試作車製作に従事する。溶接、打出し、絞り、曲げなどの各種技能を使いこなし、設計要求値公差0・1?以内の部品を作る際、その精度を0・01?以内に収められる高い能力を駆使して様々な試作車両を完成した。さらに能率向上に繋がる新工法や組付設備の新機構などの提案を行い、改善を主導するなど大きな貢献を果たした。
 ▽滝安夫氏(発電機組立・調整工、三菱重工業日立工場)発電機の主要備品であるコイルの製作・組線業務で豊富な経験と知識に基づいた優秀な電工作業技能を持つ。高性能絶縁の成型技術や導体ろう付などの技術開発・品質向上に貢献し、さらに国内重電メーカによる回転電機技能競技会(巻線職種)では10連覇を達成し、若手人材育成に尽力した。
 ▽飯干秀行氏(試作電子機器製品組立調整工、デンソー)電子分野の開発試作業務に携わり、高度なはんだ付や回路設計、ソフトウェア開発などにおいて卓越した技能を持ち、自社で初の宇宙機器製品の開発や量産適用できる工法開発など新製品開発に貢献してきた。
 ▽露木輝氏(金属熱処理工、小松製作所郡山工場)油圧シリンダを中心とする建設・鉱山機械の油圧機器製造における熱処理技能が卓越している。油圧シリンダロッドの高周波焼入れ焼き戻し設備を用いた技術の確立、各種作業効率の改善を行い、全体の製造時間を半減させ、生産性を30%向上することに寄与した。
 ▽柴田智之氏(貴金属細工加工工、造幣局さいたま支局)勲章製造工程の仕上げ工程に従事し、特に勲章表面の磨き、ろう付、部品組立および検査作業に優れており、国家が与える栄誉を表象するのにふさわしい勲章を仕上げる高度な技能を持つ。製造作業のほか、作業の効率化を意識し、改善努力を続け、生産性の向上に大きく貢献した。


提供元:産報出版株式会社

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