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鉄骨需要 端境期を超え回復

 鉄骨市場に回復の基調が表れている。鉄骨需要は2021年に入り、6ヵ月連続して増加した。「端境期を脱し、来年度以降は繁忙期に向かうことが期待される」(田中進・鉄骨建設業協会会長)。ただし鋼材の値上がりや溶接士不足など鉄骨ファブリケーターの懸念材料は残る。
 昨年からの鉄骨業界は、コロナ禍の影響下の中で、大型再開発物件の発注時期の遅れや、五輪関連施設の完了以降に続く端境期が長期化し、2020年度の鉄骨需要は412万トンと19年度の457万トンから大きく減少していた。
「五輪関連物件完工後の端境期が長引き、コロナが追い打ちをかけた」(大手鉄骨ファブリケーター)
 しかし21年に入り1月から鉄骨需要推計は増加に転じた。
 鉄骨建設業協会の田中進会長は「新型コロナウィルス感染症の拡大防止策や総合経済対策等もあり、年度後半以降は端境期を脱し、来年度以降繁忙期に向かうことが期待できる」と展望を見据える。
 また「コロナ禍での『巣ごもり需要』による物流倉庫の建設や大型再開発物件などが建築鉄骨を牽引している」(溶接材料メーカー)。
 その一方で懸念材料は残る。鋼材や副資材の値上がりが止まらない。製鉄メーカーは今年に入り、原材料価格の高騰を背景に軒並み値上げを実施。線材を原料とする溶接材料も値上げ基調が続く。
 高炉メーカーが昨年のコロナ禍以降、生産調整に入ったことも影響し、「価格の上昇だけでなく大型部材の材料入手が難しくなった」(流通商社)ことも鉄骨ファブの操業に影響を及ぼす。
 国土交通省が7月30日付で発表した建築着工統計調査報告から本紙が推定した2021年6月の鉄骨推定需要量(S造+SRC造)は、前年同月比14・1%増の合計42万1150トンと6ヵ月連続の増加となった。
 また、2021年上期(1-6月、年計ベース)の鉄骨需要量は前年同期比8・8%増の222万8650トンとなった。
 6月の全建築物の着工床面積は前年同月比9・3%増の1085万平方メートルと4ヵ月連続で増加した。公共の建築主は同46・1%減の30万平方メートルと6ヵ月ぶりに減少した。
 民間の建築主も12・6%増の1055万平方メートルと4ヵ月連続で増加した。
 構造別の内訳をみると鉄骨(S)造は前年同月比13・0%増(5月は同10・1%増)の412万4000平方メートルで6ヵ月連続で増加した。鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造は同106・2%増(5月は同62・6%減)の17万5000平方?と6ヵ月ぶりに増加した。
 この結果、推定される6月の鉄骨需要量は、S造(平方?×100キロ)が41万2400トン、SRC造(平方?×50キロ)が8750?、合計42万1150トンとなった。前年同月の36万9050トンと比べ14・1%増加した。


提供元:産報出版株式会社

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