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溶接接合業界ニュース

ハセテック、アルミ加工に特化して業績を安定ー米国規格でものづくり

 市場のグローバル化が進む中、溶接事業所にも海外規格への対応に苦労することも多い。横浜市港北区でアルミに特化したものづくりを事業とするハセテック(藤原隆社長)は、航空宇宙・防衛機器で使用されるMILやAWSといった米国規格に準拠したものづくりに取り組んでいる。
 ハセテックは創業102年目を迎える。ティグ溶接で製造するアルミの大型構造物は同社売上の約25%を占め、大手企業などをクライアントとする防衛機器を手掛けている。そのため国内規格のJISではなく、航空宇宙・防衛機器で使用されるMILやAWSといった米国規格に準拠したものづくりが求められてきた。
 米規格のライセンスを日本で取得する場合、大手重工など数少ない企業から認可される必要がある。このため、溶接士は認証されるだけの技能を持っていないと業務に携わることができないほか、使用する溶接機などの装置にも認証が必要となり、2段階の認証をクリアすることが求められる。
 また、米国規格のものづくりでは、決められた工法で溶接した結果、定めた数値にならなかった場合、電流・電圧を調整して基準をクリアするということが許容されていない。
 この場合、「作業工程の変更」を申請し、認可を得る必要があるため、最初の段階で、加工条件を詳細に定めることが求められる。これら条件を定めるために熟練技能者が必要不可欠で、同社では13項目に分けた技術シートで溶接技能者のレベルを管理しており、溶接の場合、基準に達した13人(専任10人)の溶接士が業務に臨んでいる。
 同社で使用するアルミ溶接技術は8割以上がティグ溶接で、一部の厚板加工のときにマグ溶接を適用している。
 アルミは熱伝導率が高く溶融しやすい性質を持つため、一度溶接を始めると母材に熱が伝導して溶ける速度が早まっていく。必然的に技能者も、手の動きを溶融池の状態に合わせて早めていかなければならない。これが、アルミが難溶接材とされる理由の一つだ。
 また、アルミ製品はロボット化が難しい。その理由は、多くが多品種少量生産であることに加え、ひずみの発生が課題となるためだ。
 特に、同社が手掛ける中でも3メートルを超える大型構造物を溶接加工する場合は、熱を加えてひずみを修正しながら溶接していく必要があるため、画一的な工法を採用するのが難しい。
 藤原社長は「在籍する技能者も一定水準のレベルを証明しないと業務にくわわることができないため、技術力の維持にも注力する必要がある。しかし、技術力は当社が自信持つところであるため、今後は他分野への技術展開も視野に入れていく」とし、今後の展開に意欲をみせる。


提供元:産報出版株式会社

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